水のない水槽-山崎まさよし

冬が終わる街を雨が静かに濡らす

僕が見てる明かりは溶けそうな窓にゆがむ

サーモスタットは壊れはじめる

魚が瀬に打ち上げられる

閉じれない意識で

しめつける記憶に

何もできないまま 水のない水槽の中にいる

うす暗い部屋の中で僕ら二人ゆれる

しめ忘れたドアが風で少し開く

あばらの浮き上がったきしむ肺を

君の温もりでしめらせたい

ひび割れそうな景色も

乾きすぎた髪も

はがれ落ちそうな過去も 水のない水槽の中で 二人

砂にうもれそうな死んだ瞳を

君の口づけでうるおしたい

ふさがれた想いも

しわがれた言葉も

枯れ落ちそうな花も 水のない水槽の中で

僕らは抱き合ったまま

明日に影をのばす

いつかの海を見てる 水のない水槽の中で

発売日:1998-05-13

歌手:山崎まさよし

作詞:山崎将義

作曲:山崎将義