雫-元ちとせ

背中にあった翼は君と共に無くした

飛べた頃の記憶は擦り傷の様には消えてくれない

月が丘を行く 夜光虫を引き連れて

手付かずの一日が何も言わずに終わっていく

私が居なくても地球は回り続ける

君が居ないなら僕の朝はもうやってこない

草むらで転げまわって森の奥で眠った

何度か争いもしたけどそれは全て永遠のため

未来の向こうへ行くため

背中にあった翼は君と共に無くした

飛べた頃の記憶は擦り傷の様には消えてくれない

君を取り戻す そればかり考えていた

時の濁流に押し流されてしまわぬよう

思い出は何も語らない 縋り付くあても無い

残った涙はあと少し きっと君には届かない

最後の雫が、落ちていく

突然夜が弾けた 光が空に飛び散った

堪らず閉じた瞼を開けるとそこに君がいた

背中にあった翼は今やもう必要無い

洗い立ての太陽が二人を優しく照らしている

これからは大地を踏みしめて

君を抱いて歩いていこう

発売日:2010-08-04

歌手:元ちとせ

作詞:大橋卓弥・常田真太郎

作曲:大橋卓弥・常田真太郎