暗流-ZIGGY

干からびて ひび割れた河底に

目を閉じた 老婆が一人きり

微動だにしないのさ 死んだように

運命を飲みこんだ 小さな身体

水辺に 咲いている花達と

その花を 愛でている男達

ぼんやりと残っている その面影

来るあてのない誰かを 待ちながら

必ず栄華は 極みを迎える

そしてただ 舞い落ちる季節に

手をこまねき為す極無く

川面を取り繕うだろう

昔日の光を 写すように

白日に 曝された過去の街

歌えない 小鳥が一羽だけ

羽ばたきもしないのさ

かごの中 気紛れに遊ばれた

小さな身体 変わらず蛍火は

終末を伝える そしてもう

戻らない季節に

舌打ちして手をこまねき

沢辺にうずくまるだろう

昔日の光を 避けるように

飲み干され 奪われた河底に

影のない 老婆が一人きり

こっそりと笑うのさ 声も出さず

運命を飲みこんだ 小さな身体

必ず栄華は 極みを迎える

そしてただ 舞い落ちる季節に

手をこまねき為す極無く

川面を取り繕うだろう

昔日の光を 写すように

変わらず蛍火は 終末を伝える

そしてもう 戻らない季節に

舌打ちして手をこまねき

沢辺にうずくまるだろう

昔日の光を 避けるように

発売日:1996-03-25

歌手:ZIGGY

作詞:森重樹一

作曲:戸城憲夫