トラキアの女-島谷ひとみ

海を渡る 薄紅色の

春の風に 頬染めて

旅立ち行く 君を見ていた

涙 ひとひら

鈴の音が響きわたり

町はもう祭の夜

指を絡ませ踊った

おぼろの月の下で

夜露に濡れた黒髪に

ひとひらの花をさし

忘れないでと微笑む

君と玉響(たまゆら)の…

ずっとずっと 心に深く

秘めた想い 追いかけて

朝がくれば ふり返らずに

君は行くだろう

遠く遠く 離れた今も

熱く胸に 甦る

君の頬に ひとすじ落ちた

涙 ひとひら

口笛を吹き歌えば

どこまでも いつもふたり

恋に恋したあの日も

シプカの丘の上も

サルビアの花 揺れる道

さよならを繰り返し

また明日 会えるはずの

君はうたかたに…

ずっとずっと 綺麗になって

君は輝いてるだろう

いつかいつか めぐり逢うなら

心 捧げよう

遠く遠く 離れた今も

熱く胸に 甦る

君の頬に ひとすじ落ちた

涙 ひとひら

空と海を 距てた場所へ

祈り 届く その日まで

移ろいゆく月日は いつか

君と重なる

海を渡る 薄紅色の

春の風に 頬染めて

旅立ち行く 君を見ていた

涙 ひとひら

発売日:2003-08-06

歌手:島谷ひとみ

作詞:BULGE

作曲:BULGE