裸足のバレリーナ-吉野千代乃

夜が泣いてる 貴女のために

深く闇を眠らせて

異国の街が夜に染まって

家路を急ぐ人もない

誰も知らない舞台の幕が

その瞬間そっと始まった

照らし出す月灯り

蒼く浮かぶ裸足の影

忘れ去られたバレリーナ

誰もみな ひとりきり

流した涙を真珠にかえて

夢にさすらう旅人

いつかきっと星をつかむまで

夜が泣いてる 貴女のために

たとえ時間が悲しみだけ

残してゆこうとも

かかえきれない孤独を抱いて

強く高く舞い上がれと

幾百千の記憶の中に

はかなく咲いた花もある

静まった客席に

何を語りたいのだろう

踊り続けるバレリーナ

輝いた遠い日々

激しく呼んでる止まない風に

熱い身体をまかせて

結ばれると信じたいから

夜が泣いてる 貴女のために

たとえいつか命尽きる

夜明けが来ようとも

言葉にならない叫びのすべて

深く永遠に刻みながら

夜が泣いてる 貴女のために

たとえ時間が悲しみだけ

残してゆこうとも

かかえきれない孤独を抱いて

強く高く舞い上がれと

歌手:吉野千代乃

作詞:吉野千代乃

作曲:佐藤隆