心まで抱きしめられたら-久川綾

かけつけた部屋 消したままの灯 そのままにして

ふるえる肩を いくらつよく抱いても

涙は少しも減らせない

こんな夜中に 電話してくるから

何もないはずないと 思っていたけど

部屋の片隅で 小さくなったあなたから

こぼれてくる恋の終り

ああ心まで抱きしめられたら

ぬくもりで包んであげられるのに

ああ心まで抱きしめられたら

みらいを予測してあげられたら

激しく降るほど

雨のあがった空は

明るい陽(ひかり)が差し込むから

二人のことは 二人だけにしか わからないから

どんな言葉も なぐさめにはならない

それが痛い程わかるから

今はあなたの 涙が枯れるまで

そばにいてあげるだけ それしかできない

なんて無力なの こんな時友達なんて

一緒に泣いてあげるだけ

ああ心まで抱きしめられたら

悲しみをいやしてあげられるのに

ああ心まで抱きしめられたら

次の恋教えてあげられたら

朝焼けの風が

泣き疲れて眠った

まぶたをやさしくなでている

今日は晴れるから

発売日:1998-03-01

歌手:久川綾

作詞:久川綾

作曲:浅田直