家路−私が死んだ日−-谷村新司

私が死んだ日は 夜明け前から雨だった

ぼんやり灯る街灯の下で じっと空を見上げてた

手首を握りしめた 見知らぬ人の手のひらの

暖かさに溢れ流れた 涙を雨が薄めてく

思いがけない異郷の街の 道端に倒れた時に

柄にもなく祈る真似など……

神を信じた事もないのに

人は皆 泣き乍ら この世界に生まれた

哀しみだけを背負って生まれた

愛も知らずにこの世に生まれた

黄色い雨傘の 老人が見降ろしている

半分閉じた瞳の奥で 無意識に誰かを呼んだ

私は愛されてた 他の誰より父母に

柔らかな胸と広い背中が 私の生まれた故郷

夢も半ばの異郷の街の 道端に倒れた時に

柄にもなく手など合わせた……

神より愛してくれた二人に

人は皆泣き乍ら辿り着く故郷に

愛と心を母に還す為に

そして夢は父に返す為に

人は皆泣き乍ら辿り着く故郷に

愛と心を母に還す為に

そして夢は父に返す為に

発売日:2009-05-20

歌手:谷村新司

作詞:谷村新司

作曲:谷村新司