黄色いカラス-tacica

元を辿れば僕の全部

取り返さなきゃ意味はなくて

千年経ってたってきっと

知らないことは多過ぎるぜ

着せ替えごっこ楽しんで

気付けば色は何処だっけ

水溜まりに映った姿から

掛け離れた居場所を知る

理解不能で愉快なドラマ

傍から観れりゃ笑えるけど

主演担った自分のドラマとなると

未だモノクロなの

電線からの景色を観て

僕は街の風吸い込んだ

十数年間 街は僕の

不安や弱さを吸い込んでくれた

でも逃げたくて

「飛べるから。」と言い張って

有り余る自由を手に

これと云って大切なモノなんて無いから

孤独だって事にすら気付けないのかな

「空を掻いてもっと上手に泳ぎたい。」とか

取り分け利口じゃないから沈んだ声だけを枯らて鳴く

今 世界が終わるのなら

「待ってました。」と言える時に

限って終わりは来ないってのも

もう十二分解ってるから

でも確かに無限じゃなくて

そう確かに終わってみせる

見慣れた街並もいつか

飲み込まれる前に僕も地に還る時

霞んでいく全部にこう言うんだ

「消えたって憶えてる。何時だって。」

僕にとって 誰によって

大切なモノとは何だろうか

僕によって 誰にとって

大切なモノなど在るだろうか

僕にだって 誰にだって

大切なのはさ理に叶ったモノばかりを求める為?

それだけじゃないって事を

灯る街角のライト背に今日も鳴いて居るよ

振り翳す羽根を大きく黄色いマントみたいに

それを持ってきっと上手に泳ぎたいから

逃げ惑う理由もないのさ

貰った声だけを枯らしても鳴く

発売日:2008-10-01

歌手:tacica

作詞:猪狩翔一

作曲:猪狩翔一