六兆年と一夜物語-KEMU VOXX

名も無い時代の集落の

名も無い幼い少年の

誰も知らない おとぎばなし

産まれついた時から

忌み子 鬼の子として

その身に余る

罰を受けた

悲しい事は

何も無いけど

夕焼け小焼け

手を引かれてさ

知らない知らない僕は何も知らない

叱られた後のやさしさも

雨上がりの手の温もりも

でも本当は本当は本当は本当に寒いんだ

死なない死なない僕は何で死なない?

夢のひとつも見れないくせに

誰も知らない おとぎばなし

夕焼けの中に吸い込まれて

消えてった

吐き出す様な暴力と

蔑んだ目の毎日に

君はいつしか

そこに立ってた

話しかけちゃだめなのに

「君の名前が知りたいな」

ごめんね 名前も

舌も無いんだ

僕の居場所は

何処にも無いのに

「一緒に帰ろう」

手を引かれてさ

知らない知らない僕は何も知らない

君はもう子供じゃないことも

慣れない 他人の 手の温もりは

ただ本当に本当に本当に本当のことなんだ

やめないやめない君は何でやめない?

見つかれば殺されちゃうくせに

雨上がりに 忌み子がふたり

夕焼けの中に吸い込まれて

消えてった

日が暮れて夜が明けて

遊び疲れて捕まって

こんな世界 僕と君以外

皆いなくなれば いいのにな

皆いなくなれば いいのにな

知らない知らない声が聞こえてさ

僕と君以外の全人類

抗う間もなく 手を引かれてさ

夕焼けの中に吸い込まれて

消えてった

知らない知らない僕は何も知らない

これからのことも 君の名も

今は 今はこれでいいんだと

ただ本当に本当に本当に本当に思うんだ

知らない知らない あの耳鳴りは

夕焼けの中に吸い込まれて消えてった

発売日:2013-03-27

歌手:KEMU VOXX

作詞:kemu

作曲:kemu