城のある町-さだまさし

春は お城に花吹雪 ぼんぼりに淡い明かり灯る

いにしえに石垣をひとつひとつ 積み上げた誰かを偲ぶ頃

城のある町で 生まれたから

辛いときには 坂道のぼれ

見返り坂を抜けて 振り向けば

どうにかなるさと 瀬戸の青い海

夏は 白壁に赤い色 あなたの手の団扇が風を呼ぶよ

虫送り 夜空に遠花火 踊りの宴 やがて地蔵盆

城のある町で 生まれたから

嬉しいときにも 坂道のぼれ

潮湧く瀬戸は 光りに揺れて

あれは北前船か さて幻か

秋は 月見の天守閣 ふと暖をとるや月菜汁

冬も 変わらぬ讃岐富士 金刀比羅へ向かう遍路みち

城のある町で 生まれたから

悲しいときこそ 坂道のぼれ

二の丸越しに 明日が見える

石垣の向こうに すぐ春が来る

城のある町で 生まれたから

発売日:2003-07-23

歌手:さだまさし

作詞:さだまさし

作曲:さだまさし