曖昧を抱いて生きる僕らは、いつのまにかここにいてさ、 人一倍サイダーのガラス瓶を空け、胸のもやを晴らそうとしていた。 海鳥の声が重なって生まれた歌のようには、 いまの僕は笑えなくて、髪を撫でつけた。 光に融けてゆくイメージのなか、君を見てる―― なんにも変わんないのになにか違う笑顔の、かなわない君を。 夕立にでもなりやしないか、淡く期待してみたんだ。 言葉少ない僕らの沈黙を紛らせれば、それでよかったのにな。 臨海線のホームのベンチは錆びついて、 昔書いた君と僕の名前なんて消えちゃうだろうね。 そして天を仰いだ君に滲む、季節の終わり。 「いつかまた会えるさ」 お決まりでも信じきりたいと思った。 発売日:2017-11-02 歌手:For Tracy Hyde 作詞:管梓 作曲:管梓