ファクトリー-ARB

親父は町いちの権力者

いくつも会社をきりまわす

その昔ヤバイ橋も渡って

今でもワンマンの頑固者

息子の俺にも構わない

何を言っても相手にしない

俺は今年で18になり

親父の工場に働きに出た

コーヒーとサンドウィッチ 流し込み

毎日いつものバスにとび乗り

朝の集会に顔を出す

次第に俺にも世の中の

表と裏が解かり出す

ハンチングとサスペンダー 腕を上げ

ユニオンの旗の下で 俺達は集った

ユニオンの旗の下で 俺達は働いた

ある時リーダーに俺は選ばれ

毎日親父と闘った

机の上には書類があふれ

朝から晩まで走り回った

町には不況の風が吹き荒れ

会社も斜めに傾いた

そのうち昔が暴かれて

親父は手錠をかけられた

サンライズとサンセット 映し出す

ユニオンの旗の下に パトカーが止まってる

ユニオンの旗の下に パトカーが待っている

ユニオンの旗の下で 俺達は集った

ユニオンの旗の下で 俺達は働いた

ユニオンの旗の下で 俺達は立ちすくみ

ユニオンの旗の下で 俺達は息をのむ

後ろの座席に深く

親父はうなだれて

最後にはすぼめた肩を

震わせて俺を見た

しばらくあの目がやきついて

俺は親父の部屋に戻った

広場の皆を呼び出し

いつものように機械を回す

コーヒーとサンドウィッチ 流し込み

コーヒーとサンドウィッチ 流し込み

発売日:1995-06-28

歌手:ARB

作詞:石橋凌

作曲:田中一郎